かつて、Skypeはオンライン通話の代名詞でした。テキストチャットや音声通話が無料でできる画期的なツールとして、多くの人々が愛用していました。私もその一人で、遠くの友人や仕事の打ち合わせ、時にはゲーム仲間との会話に活用していたものです。
Skype全盛期の頃
Skypeが誕生したのは2003年。高速インターネットが普及し始めた時代に、PC同士で無料通話ができるというのは衝撃的でした。当時のインターネット回線は今ほど速くなく、電話回線を使った通話は高額でした。そんな時代に、Skypeを使えば世界中の人と手軽に話せる。これは大きな革命でした。
個人利用だけでなく、ビジネスシーンでもSkypeは活躍しました。特に海外とのやり取りが多い企業やフリーランスの仕事では、Skypeの通話機能が重要な役割を果たしていました。私自身、パソコン修理業を営む中で、遠方の顧客との相談にSkypeを使ったこともありました。
いつの間にか変わってしまった
しかし、時代は流れ、競争も激化します。2011年、Skypeはマイクロソフトに買収されました。この頃から少しずつ変化が訪れます。ユーザーインターフェースの変更、Microsoftアカウントとの統合など、以前のシンプルさが失われていきました。
そして、競合サービスが次々と登場します。まずはFaceTimeやGoogle Hangouts、そして何よりも大きかったのは、2010年代半ばからのLINEの普及でした。LINEはスマホで手軽に使え、通話もチャットも可能。スマホ時代に最適化されていたため、Skypeを使う機会はどんどん減っていきました。
さらに、コロナ禍によってオンライン会議の需要が急増すると、Zoomが一気にシェアを拡大しました。かつてのSkypeの立ち位置を、そのままZoomが奪ったのです。仕事もプライベートもZoom、Skypeの存在感はますます薄れていきました。
そして、ついに終了へ
気がつけば、周りでSkypeを使っている人はほとんどいなくなりました。「まだ動いているの？」と驚かれることすらあるほどです。そして、2025年、ついにSkypeのサービス終了が発表されました。かつての王者も、時代の流れには逆らえなかったということなのでしょう。
思い出と共に
Skypeには、たくさんの思い出があります。深夜に友人と語り合ったこと、遠くの家族と顔を見て話せたこと、仕事で重要な打ち合わせをしたこと…。
今はLINEやZoomが主流になり、Skypeがなくても困ることはありません。でも、かつてインターネット通話のパイオニアだったSkypeが消えてしまうのは、やはり寂しいものです。
