先日、サポート詐欺に遭いそうになったお客様からお電話をいただきました。お話を伺うと、かなり怖い思いをされたようでした。しかし、すぐにご来店いただき、即座にパソコンのチェックを行ったことで、安心された様子でした。最後には笑顔でお話しされるまでに回復され、私たちもホッとしました。
その中で、お客様から「ウイルス対策ソフトを入れているのに、なぜこんなことが起きたのだろう?」という疑問が出ました。以下の2つのポイントについて説明しました。
1. ウイルス対策ソフトが入っていない場合がある
お客様のパソコンには、購入時に90日間の体験版が入っていただけで、有効なウイルス対策ソフトはインストールされていませんでした。
ウイルス対策ソフトは有料で、1年ごとの更新が必要です。更新を行わないと新しいウイルスに対応できなくなり、事実上機能しません。
たとえば、「7年前に買ったパソコンにウイルス対策ソフトが入っているから大丈夫」と思っている場合、すでに効果が切れている可能性が高いです。ご自身のパソコンに有効なソフトが入っているか、一度確認してみてください。
2. サポート詐欺はウイルスではない
サポート詐欺は、画面に偽の警告が表示され、それを見た被害者が自ら連絡し、だまされてお金を支払ってしまう仕組みです。これはウイルスとは異なり、ウイルス対策ソフトでは基本的に防げません。
ただし、一部のウイルス対策ソフト(例: ESETやウイルスバスター)には、サポート詐欺の誘導ページをブロックする機能が搭載されています。こういったソフトの利用も検討してみてください。
サポート詐欺の手口と対策
よくある詐欺の手口
- 「パソコンから音が鳴り続けて、慌てて電話した」
- 「画面に『ウイルスに感染した』や『マイクロソフト』と表示され、焦って連絡した」
これらはすべて詐欺の手口です。実際に、熊本県では210万円もの被害が発生しています。
被害を防ぐためのポイント
- 表示された連絡先に電話しない
警告画面の電話番号は詐欺グループのものです。無視してください。 - 電子マネーでの支払い請求には応じない
正規の企業が電子マネーでの支払いを要求することはありません。 - ブラウザやOSを強制終了する
パソコンの操作を停止して復旧を試みましょう。 - 一人で判断しない
家族や警察に相談してください。
また、パソコンに「警告画面の電話番号に絶対電話しない」とメモを貼ったり、家族とすぐに連絡を取れるようLINEや電話を活用するのも効果的です。
サポート詐欺は非常に巧妙で、焦っていると誰でもだまされる可能性があります。家族や周囲の方々にも、ぜひ情報を共有していただければと思います。被害を未然に防ぐため、皆さまで注意していきましょう!