本日は、お客様の大切なパソコンの修理を行っています。このパソコンは、ご子息から親御さんへ贈られたもので、限られた業務用途でのご使用とのこと。性能は決して高くありませんが、必要な機能がしっかりと動けば十分ということで、故障部分を直し、Windows 7(32bit)を再インストールするご依頼をいただきました。
パソコンは、アンティーク家具やヴィンテージ品のように「価値あるもの」として扱われることは少なく、むしろ「レガシー(遺産)」と呼ばれ、時代遅れのものと見なされがちです。特に、この25年間でPC業界は急成長し、新しい性能を追求する流れが主流になっています。
しかし、個人が日常的に使うレベルでは、すでに性能向上もある程度落ち着いてきているのではないでしょうか。だからこそ、長年使えるパソコンがもっと普及すれば良いのにと、日々思っています。
例えば、2000年頃のPentium III(1.26GHz・ソケット370)+Windows XPと、2020年のCore i3+Windows 10を比べた場合、純粋なパフォーマンスやマルチタスク性能では最新のCore i3が優れています。しかし、実際の使い勝手や操作の軽快さでは、Pentium III+Windows XPの方が快適に感じることもあります。とはいえ「新しいほうが良い」とされる風潮の中で、多くの方が2020年のCore i3を選んでいるのが現状です。
日本のメーカーが、長く使えるパソコンを開発してくれたら素晴らしいですね。大切な思い出が詰まったパソコンが、少しでも長く使えるよう、これからも修理を通じてお手伝いしていきたいと思います。