宅配便では、送り主から受け取る人まで荷物が届くまでに、いくつかのステップ(層)が関わります。これを TCP/IPモデル(またはOSI参照モデル) に対応させると、次のようになります。
1. アプリケーション層(送り主と受取人のやりとり)
📱 身近な例:「オンラインショッピング」
- 送り主(Amazonや楽天)→ 宅配を依頼
- 受取人(あなた)→ 商品を注文
- どんな情報をやりとりするか決める(住所、品物の種類)
対応するプロトコル:HTTP(Web)、FTP(ファイル転送)、SMTP(メール) など
2. トランスポート層(配送手段を決める)
🚚 身近な例:「配送方法の選択」
- 普通便 or 速達(TCPかUDPの違い)
- 速達なら確実に届ける(TCP:信頼性が高い)
- 普通便なら多少の遅延はあるが速い(UDP:速度重視)
対応するプロトコル:TCP(信頼性重視)、UDP(速さ重視)
3. インターネット層(配送ルートの決定)
🗺 身近な例:「配送センターのルート選択」
- 宅配業者がどのルートで運ぶか決める
- 道路状況に応じて最適なルートを選ぶ(IPルーティング)
- 荷物の送り先(IPアドレス)を識別する
対応するプロトコル:IP(配送ルート決定)、ICMP(経路の問題通知)
4. ネットワークインターフェース層(実際の配達)
📦 身近な例:「配達員が荷物を届ける」
- トラック、自転車、バイク、飛行機(通信回線)
- 実際に人が荷物を運ぶ(物理的な通信)
対応するプロトコル:Ethernet(有線)、Wi-Fi(無線)、Bluetooth(近距離通信)
まとめ
TCP/IP層 | 宅配便の例 | 通信のプロトコル |
---|---|---|
アプリケーション層 | 商品の注文と受取 | HTTP, FTP, SMTP |
トランスポート層 | 普通便か速達を選択 | TCP, UDP |
インターネット層 | 配送センターのルート選択 | IP, ICMP |
ネットワーク層 | 宅配員が配達 | Ethernet, Wi-Fi |
このように考えると、通信スタックは 「インターネット上でデータを送るための宅配便システム」 のようなものです!