パソコンでテレビを観るのが日課のお客様からご依頼がありました。
お客様が持ち込まれたのは、2011年にNECから発売されたLALUESTAR W PC-VW770という一体型パソコンで、地デジが映り、液晶もきれい、高性能!という事で、だいぶん売れた機種になります。
早々とパソコンを拝見させていただくと、電源スイッチを押してから、Windowsが起動し、その後マウスが動くなるようになるまで10分以上かかりました。
通常は遅くて2−3分というところなので、10分は遅すぎます。
この遅くなる原因はWindowsがインストールされている、内蔵のハードディスクドライブの劣化が原因です。
ハードディスクが劣化すると、動作が遅くなります。具体的には【ファイルの読み書き】が遅くなるので、Windowsを読み込むのも遅くなる=起動・動作が遅くなる、ということになります。
お客様のパソコンに内蔵されているハードディスクを調べてみると、不良セクタという問題が原因ということがわかり、交換修理になりました。不良セクタが発生すると、まともに使えませんので、遅いはずです。
この、部品以外は何も問題はないので、部品を交換すれば、パソコンは直ります。直りますが、データの移行やソフトの再インストール、そして設定が必要になります。
作業の流れは以下の通り。
- 分解後、内部のホコリをエアーで吹き飛ばし、クリーニングを行います。
- 故障したハードディスクを新品に交換します。
- ソフトを使い、Windowsを工場出荷時状態に復元します。
- 故障したハードディスクから救出した個人データを移行します。
- 初期設定後、Office関係のセットアップ、Windowsのアップデートを行います。
- プリンタ、WiFi、メ゙ールなどの設定を行います。
部品を交換後、Windowsを工場出荷時状態に復元する作業の間に、故障したハードディスクから個人データを可能な限り救出します。データの量やハードの状態で救出時間も大きく変わります。
2時間くらいかかりましたが、お客様のデータは、テレビの録画データが2-3個救出できませんでしたが、それ以外の必要なデータは救出できました。
データ救出中にパソコンの修理は完了したので、救出したデータを新しくなったパソコンにコピーすればすべて完了です。
テレビがメインでお使いのお客様でしたので、テレビのチャンネル設定は事前に行いました。持ち帰った後、おそらくいちばんにテレビを視聴されるだろうと予想できるからです。
今回の修理費用は部品代込みで総額2万です。いちばん大事な部品を新品に交換したので、この先5年は使えるでしょう。購入するよりは安いと思います。