2年前に買ったばかりなのに、壊れてしまった。
「2年前に買ったばかりなのに、もう壊れてしまった。」
そんなお悩みを持つお客様とお話しする機会がありました。
Windows 10は故障しやすいのか? 例えば、Windows XPやWindows 7と比べてどうなのか? という疑問を持たれる方も多いかと思います。
結論から言うと、「はい、壊れやすい」です。
こう書くと、Microsoft関係者の方から「証拠を示せ!」とか「根拠を出せ!」と言われるかもしれません。しかし、私は長年にわたりパソコン修理に携わり、多くのお客様からのご相談を受けてきました。その経験をもとにすると、Windows 10は従来のOSと比べてトラブルが多いと感じています。
例えば、Windows 98やMe、NT 4.0は確かに不安定な面がありましたが、故障する原因は比較的わかりやすく、ある程度雑に扱っても動作することが多かったです。しかし、2000やXPは安定性が向上し、トラブルも少なくなりました。特にWindows 7の頃は、OS自体の問題よりもハードウェアの故障のほうが目立っていた印象があります。
一方で、Windows 8以降のバージョンは、不安定になる要素が増えたと感じます。大きな要因として、以下の3つが挙げられます。
- セキュリティ対策の重要性の増加
昔はワープロ作業が中心でしたが、インターネットの普及に伴い、セキュリティ対策が不可欠になりました。これにより、システムの構造が複雑化し、トラブルが増える要因となっています。 - 高速化と最適化処理の複雑化
OSの処理速度を向上させるために、さまざまな最適化が行われています。しかし、この「先読み作業」や「最適化処理」が逆にシステムを不安定にするケースもあります。 - 利用者の多様化
Windows 7の頃は、パソコンが社会に広く浸透し、仕事には欠かせないものとなりました。そのため、多種多様なユーザーに対応するために、OSの仕様がより複雑になったのです。
メーカーやMicrosoftの立場から考えると、Windowsのような巨大なソフトウェアを安定させるのは非常に難しいことです。たとえば、2016年の統計では、全世界のインターネット利用者数は約35億人だったと言われています。この膨大なユーザーが問題なく快適に使えるようにするには、相当な苦労があることでしょう。
かつてのワープロ専用機や、BASICのようなシンプルな環境と違い、現代のWindowsは多くの役割を果たす必要があります。その結果、どうしても動作が重くなり、トラブルも発生しやすくなっているのかもしれません。
この話をざっくりとまとめましたが、ご意見やご指摘があればぜひお聞かせください